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一枚の写真から。
2021.4.19いまから37年前に撮影した写真。巨大なサクラマス。僕は当時失業中で、持て余す時間を利用して、この魚の調査に勤しんでいた。晩秋の数週間、防水カメラと借りたビデオを持ち、毎日1人でダム奥の小渓流に通った。ある日の夕刻、幸運にも数枚の撮影に成功した。
狩猟と農耕。
2021.4.9縄文と弥生とするのは、あまりに乱暴だろうから、基本的なライフスタイルで分けてみた。でも、伝えたいのは人のタイプ、性格の違い、生き様の差といったあたり。近ごろ、いろんな方々と仕事をしていて、こうした根本的な違和感に包まれることが度々ある。
センサー群。
2021.3.22センス、などという。ファッションセンス、スポーツセンス、言わんとするところはなんとなくわかる。同じ服を着ているのに、同じ動作をしているのに、片方はやたらかっこよく、でも他方はそうじゃないことが、確かにある。ここは衆目一致するところだろう。
伊藤靖浩くん。
2021.2.12018年の夏、心当たりのない人物からFacebookのメッセージが届いた。突然の連絡を詫びる言葉から始まるその文章には、「FBで偶然見かけたのですが、もしかして36年前に渓流で出会った江副さんですか?人違いならごめんなさい」とあった。たちまち、記憶が甦った。
右脳と左脳。
2021.1.26物事は右脳から始まると思っている。感じることが第一義。その解析と言葉化は、左脳が担う。更にこれがデザイン化されるときは、また右脳に渡る。甚だ乱暴な言い方だが、創造とは、恐らくこの両者を往復する中で果たされるんじゃないか。そんな気がしている。
過疎と過密。
2020.12.7コロナ一色となった2020年。暮らしや仕事にまつわるさまざまな価値観が、根底から揺さぶられた1年だった。中でも世間を賑わせたのは、「密」の文字。感染者が明らかに都市部で多発していることもあって、3密などといった新たなキーワードが生まれ、広まった。
なぜ森は尊いか?
2020.11.19自然を大切にしましょう。子どもの頃から、誰もが何度と言わず聞かされたフレーズ。当然、表立って反対する人はいない。しかし、なぜ?と改めて問われれば、明確に答えられる人は果たしてどれくらいるのだろうか?自明の理のようでいて、実はピンと来ない。
科学と詩の間。
2020.10.18最近のドキュメンタリーで、経済学者M.マッツカート女史の提言を聞いた。「企業家としての国家」など、世界的に注目を浴びる気鋭の研究者だが、番組最後のコメントが最も印象に残っている。「これからは、科学者だけでなく、詩人の力も借りなければならない」。
川キリギリス。
2020.10.5釣り人はいつも魚泥棒だ。年柄年中、川や海にいる魚を釣り上げることばかり考えている。僕はもう40年来の川の釣り人で、大きなヤマメやアユを一匹でも多く釣り上げることに没頭してきた。何よりも釣りを優先し、少しでも川に居ようと悪だくみを絶やさない。
茶室憧憬。
2020.9.21茶室のような空間に住みたいとずっと思っている。極小で、シンプルで、そぎ落とされた質素な美しさを備える住まい。ル・コルビジェのニースに近いカップマルタンの別荘、カバノンを知ったときは、洋の東西を問わず、突き詰めればそこなんだと合点がいった。
蓮花茶会の粋。
2020.8.28去年春から、ほぼ1年を掛けて、USAMI fine food &cuisineさんのお仕事をさせていただいた。それが、クリエイティブプラットフォーム大分の事業として、サポートが始まった。じっくりコンセプトを突き詰め、サイトを立ち上げた。そこへコロナ禍の襲来。
真夏の昼休み。
2020.8.12そもそも昼休みなんて概念がない。始業も終業もそうだ。曜日も仕事関係のやり取りで意識することがあるくらいで、自分の中では平日か休日かの区別程度。起きてから寝るまで、仕事は常にしてるし、一方でクライアントが絡む打合せや会議以外はいつでも休みになる。
蛍を数える。
2020.6.12家のそばを蛍が飛ぶ。前の住まいほど山の中ではないのに、実に贅沢な環境だと思う。もっとも、群れ飛ぶというほどの数はいない。多い年なら、数十匹舞っていることもあるけれど、村では当たり前だったたくさんの蛍が連鎖する光のシンクロはさすがに望めない。
プロトタイプ。
2020.6.6雛型。あるいは、役割について。あるいは、向き不向きについて。もう20年以上、事業プロデュースなる仕事をしている。見えてくる課題に対して、基本ゼロから解決策を考える。方法における原則はあっても、ルーティンやマニュアルはない。勢い、毎回初体験になる。
アオバズク幻想。
2020.5.19夏が始まる頃、陽が落ちると、神社の方から聞こえてくる。ホーホー、ホーホー。少しくぐもった規則正しい啼き声。アオバズクだ。最初はフクロウかと思ったが、調べてみるとアオバズクだった。しかも、渡り鳥。初夏にやって来て、ひと夏を過ごす。今年もようこそ。