疑り深い。
2025.5.5これに、しつこいというのも加わる。プロデュースをする際に、とても大事にしているスタンスの話。疑り深くてしつこい。なんだか、性格としては果たしていかがなものかという気がするが、仕事をする、いや生きる上ではとても大事なことのようにも感じるのである。
毎年学生たちには、この話をする。彼ら彼女たちは、概ねまっさらで、先生の言うことをうんうんと頷きながら聞いている。時に心配になって、「オレの言うことは、嘘かもしんないよ」などと言い放つ。意地悪な先生は、正解だけを貰って帰ろうとする、安易な学びの姿勢に毒を撒くわけだけれど、マジメに言うと、とても危ないことだとわかって欲しいのだ。
哲学にも、懐疑主義という一派があるくらいだ。疑念のフィルターを通さずに吸収する情報は、知性の足腰を致命的に弱くする危険を孕んでいる。前提への疑いがなければ、解決への突破口を見失う。僕はどんなに専門家が説明しても、常にホントかなあと訝る習性が抜けない。伝統、習慣、常識への無謬性は、知らぬ間に緩慢な衰退に陥る事実を肝に銘じたい。
by 江副 直樹 2025-5-5 17:05



