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忙殺の理由。

2019.8.12

僕らは、いまや週休2日が当たり前になり、労働から解放されているように言われているが、本当にそうだろうか?世間を眺むるに、仕事にまつわる作業って、どんどん増えているように思えるのだけれど。50年前に比べ、果たして僕らは自由を手に入れているか。

間違いのないように、あるいは仕事をした証として、膨大な資料が作られる。公共事業に至っては、山脈のような報告書の話を側聞することがある。えっと、こんな感じで、はいはいではそれで。なんて応酬はあり得ないらしい。いいじゃん、期待する結果が出れば。てなことでは乱暴に過ぎるようなのだ。そっかなあ、それで良しとする方が利口な気がするが。
社会秩序の安定においても、類似の構図が見え隠れする。つまり、事細かに法律を整備していくことで、秩序を保とうとする発想。強制力さえ持ったルールが膨大となって、生活の隅々まで入り込むことを、法に守られているとする錯覚。事態はかえって面倒になっているんじゃないか。ここでも仕事は膨張しているはず。かくして僕らは、また忙しくなる。

事務仕事が増えていくことは、退化と考えるといいと思う。

自律を諦め、他律に頼ることで、首が絞まっていく。

 

by 江副 直樹 2019-8-12 17:05 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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