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加工品開発の仕事をしていて、時々遭遇する。なぜこの作物なんですか?と尋ねると、JAから薦められたとか、TVで観たけど売れてるらしいとか、返されることがある。自発的に絞り出されることが非常に少ない。それっていかがなものか。そもそもが忘れられていないか。

ゼロイチなどと言う。起点が借り物だともちろんそうはならない。商品開発の目的は、ライバルに並ぶことではなくて、先んじることだ。さらに、オリジナリティによって、誇りが担保される。これは競争力の獲得と併せて、労働の意義に直結する非常に重要な要素。繰り言になるが、Howではなく、Whyからはじめなければならない。まずは自分で考えること。
商品だけではない。思想さえもそうかも知れない。SDGsもエシカルも天から降りてきた。研究者のテーマでさえ、誰かが作った潮流に乗っかろうとする。そうではなく、世界を改善するような新たなメッセージを僕らが提示したいものだ。そのためには、いつまでも天を仰いでいるばかりじゃなく、足下に隠れた普遍を本気で探すときだと思うのだ。いまこそ。

空を見上げて、口をポカンと開いて。

by 江副 直樹 2021-5-26 15:03 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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