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雪が積もる朝は、音が消える。降り積む氷の結晶が吸音するのか、いつもの小鳥たちがどこかで雪を避けているのか、窓の外から音が聞こえない。そんな気配に積雪を予感して布団から飛び出すことになる。僅かにドキドキしながらベッドの上に立つと、果たして銀世界。

時計を見ながら、すぐに着替えて階下に降りる。窓という窓から入る雪の明るさが眩しい。吹雪だと歩きづらいが、止んでいれば最良。晴れていればさらに美しい写真になるが、そうでなくとも充分。今朝はスニーカーじゃ無理そうなので、長い付き合いのダナーブーツに足を入れる。裏玄関のドアを開けると、冷気と真っ白に変わった日常風景が飛び込んできた。
道路に出て、十数メートル歩けばもう境内。百段階段に向かって進むと、もう足裏には雪が層を成してくる。それを地面を蹴りながら落としつつ、スリップに気をつけながら歩き続ける。うわあ、雪、雪。あそこもここもこんなに積もってる。気分は少年時代のまま。深ければ深いほどうれしい。北国の豪雪とは異次元の九州の雪事情。今夜はクリスマスイブ。

神社の奥の駐車場。最も広くて雪が似合う。

久々のダナーブーツ。完全防水の20年選手。

この日は湿った雪。幹に枝に重なっていく。

すみれ神社の狛犬も、全身に雪を載せていた。

市民グラウンドに抜ける小径も雪の中。

奥之院の手前のアプローチ。この静けさが好き。

by 江副 直樹 2022-12-24 10:10 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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