東京の見え方。
2014.10.1昨夜は東京湾クルーズ。秋の夜風が実に心地よいひととき。半袖はちと寒過ぎた。
東京湾に浮かんだのは初めてだった。隅田川を船で遡ったことはあるのだが、今回は日の出桟橋から本格的な夜の湾内クルーズ。ご縁がご縁を呼んで、広がった楽しい繋がり。中心にいらっしゃるのは、料理研究家の宮内祥子女史。彼女の発案で実現した東京の粋な夜。
僕のような地方在住者の目に映る東京は、必ずしも本当の東京ではない。東京の友人が増えるに従って、そんなことに気づくようになった。無機質な高層ビル群ではなくて、地方と同じ空気を漂わせるいくつもの下町。そこには田舎と変わらない暖かさと表情の人々。徐々に東京が好きになった。次いで、厚く深い江戸文化の残り香を嗅いでみたいと思い始めた。
過日、神田の蕎麦屋に連れて行っていただき、築地の仲買の方とお話しした。今回の面子は、浅草の海苔屋、人形町の老舗甘味処といった更なる江戸っ子に、なによりクルーズ船「東京シンフォニー」もメンバーのお一人。加えて、多士済々のお歴々。絶景の湾岸の夜景を背景に、デッキ付き個室でフレンチとお喋りを堪能。また、東京が面白く見えてきた。
by 江副 直樹 2014-10-1 22:10