大事なのは幹。
2014.4.19日中の日射しは強いが、爽やかな風が吹く。薫風とはこのことだろうか。五月近し。
プロデュースの仕事では、考え方を伝えるのに、あの手この手でアプローチを図る。意識を変えていただくような重要な考えは、細部への指示ではないことが多く、概ね抽象的にならざるを得ない。ただ、抽象をそのまま押し出しては、プロデュースは前へ進まなくなる。
そこで喩え話が必要になる。僕は常々、この考え方は、ものの見方は、どのように喩えればスムーズに伝わり、理解されるかをアタマのどこかで考える習慣がある。四六時中と言ってもまったく過言ではないほど、ああでもない、こうでもないと転がし続けている。時々、コンセプトの大切さを言いたくて、木に喩えることがある。曰く、木で大事なのは幹。
一般に、果実や花を欲しがり、その枝ばかりを集めたがるが、文字通りの枝葉末節。幹さえしっかりさせれば、枝は自ずと伸び、必然的に花や実は生る。言うならば、幹は戦略。枝葉は戦術。さらに、その幹を育てるのは地中の根っこ。養分を吸い上げるこれこそがコンセプト。根は見えないというのは実に象徴的だ。幹、そして根っこを忘るるべからず。
明日は早朝から地域の溝掃除に出陣。夕方からは淡路に出発。長散歩はできるかなあ。
by 江副 直樹 2014-4-19 23:11