咲いて萎んで。
2013.8.12連日の猛暑だが、今週は早くもお盆。お盆が明ければ秋風が吹く。待ち遠しい夏。
仮住まいのアパートは西日が入るので、ゴーヤのカーテンをと思い立った。苗は驚くほどの成長ぶりで、たちまち木陰を提供してくれたが、全国区の酷暑のせいか程なく枯れてしまったのである。そのままにするわけにもいかず、今度は朝顔のポットを置いてみた。
朝顔を間近で見るのは、思えば久しぶりだった。蝉やプールと並んで、夏休みのアイコンのひとつである朝顔は、僕らの記憶にしっかり刻まれているけれど、大人になってからはまじまじと向き合うことは少なくなった。被写体の少ない仮住まいで、開花した朝顔を接写してみたら、想像以上に美しかった。毎日見ていると、そのどれもに表情が隠れている。
花の写真は、殊更好んでは撮らない。華やかさだけを追い求めると、表現としては薄っぺらになるような気がする。今回も、普通に撮るのは嫌で、極端に近づいたり、蕾や萎んだ状態を眺めてみたりしてみると、意外にも面白く、朝顔の一生のような写真が揃った。そして、見れば見るほど萎んでしまった朝顔が美しく見えてきて、今回のブログ掲載と相成った。
今日はたくさんの〆切に追われた日。でも気づいたら今週はずっとそんな感じ。嗚呼。
by 江副 直樹 2013-8-12 23:11