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どんなプロデュースも、まずヒアリングから始まる。だが、それはまだまだ受け身で、こちらとしてはウォームアップの段階。動き出すのは最初の提案からだ。課題の把握を終えて、解決の道を探り、アタマを回転させるうち、さまざまなアイデアが湧き出してくる。

そのどれを選び、磨き上げるか。最初に訪れる分かれ道。ここの取捨選択の基準は、最も本質的な解決に結びつくのはどれかということになる。それが見つかったとき、僕のワクワクは一気に高まり、小さな着想は枝葉を広げて、大きな構想に育っていく。オリジナリティはもちろん、快刀乱麻の美しい解決策を築くことに集中する。これなら必ずうまく行く。
提案の多くは喜んでいただき、実現に向かうのだが、たまにわざわざ見慣れたアイデアを求められることがあって、ゲンナリする。他所にはないその案件だけの特注品をご用意したのに、それが伝わらないのは残念を通り越す。誰だったか、世に受け入れられるためには、1歩先を行かず半歩先を行けとは至言だが、僕自身のモチベが上がらない。嗚呼、因果なり。

歩くのは速くない。良く他人に追い抜かれる。人生もそうかも知れない。

川の中の石は良く滑る。歩幅が広くても滑っちゃおしまい。慎重に行こう。

革靴はもうこれに決めた。番手もひとつ。歩きやすくて疲れない。

春から秋まで愛用するビーチサンダル。何足もあって、最も身近な履き物。

by 江副 直樹 2018-5-15 18:06 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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