ここから本文です

数日前の午後。いつもの尾根道をジョギングしていた。例によって、復路の上りを喘ぎながら走っていると、視界の左端に小さな動くもの。地を跳ねる鳥かと思ったが、挙動が少し違う。近づいていくと、なんと野ウサギだった。しかも子ども。ついに見つけた、と思った。

というのも、棲んでいることはわかっていた。大原山の麓に暮らし始めて11年目だが、何度も、散歩で可愛い糞を見つけていたからだ。過疎の村では、イノシシもシカもウサギも普通にいた。少し街寄りの新居ではそんな野生とは会えなくなることを覚悟していたのに、コジュケイ、タヌキ、アナグマ、キツネは見かけていた。ただ、ウサギの姿だけが見えない。
ここ数年は、その糞さえ見ることがなくなり、どこかに移ったか、息絶えたかと思っていたから、今回の遭遇は殊の外興奮した。生憎カメラがなかったので、その写真はないのだが、次の往路では僕の前をずっと走って行った。そう、ウサギって夜の山道でも、クルマの前を走り続ける習性があるんだった。また会いたいなあ。ずっとずっと生き続けて欲しいなあ。

尾籠な写真で恐縮だが、とても嬉しい1枚。

by 江副 直樹 2024-6-1 10:10 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

by EZOE naoki

Archives

◎2006年3月 → 2010年8月