黄色い花の5月。
2013.5.4珍しく雨に降られないGW。神社の役引き継ぎや草刈りのために村に戻った。
黄緑色の若葉が続々と山々を覆うこの季節。身体の奥底から、不思議な高揚感が湧き出してくる。抜けていく優しい風は、得も言われぬ心地よさで、薫風とは誠に言い得て妙。しかし、生気に満ちるのは雑草も同じで、堰を切ったように自己主張が始まる。
初夏の光を浴びながら悦に入るのも束の間、攻めてくるような雑草の伸びに、突然我に返る。またこの季節がやって来た。初夏から晩秋まで、草、草、草。人間の都合など知ったことかと、ひたすら伸び続け、拡がり続ける。田舎暮らしを始めた頃は、なあに伸ばしておけばいいさと高を括ったこともあるが、いま思えばまったく浅はかな誤解だった。
自然は放っておいたら、草原になり、いつか森になる。人の手が適度に入った里山の意味もいまはよくわかる。そんなことを思い返しながら、今季初の草刈り機を振り回した。この季節、草花が咲き誇るなか、キンポウゲを筆頭に黄色い花々が目立っている。場所によっては、少し残したりしながらも、容赦なく刃を向ける。こうしてまた夏が始まる。
このGWは、ゲストが相次いだ。僕らにとって分母庵で過ごす最後の夏。感慨深い。
by 江副 直樹 2013-5-4 22:10