言葉の獲得。
2014.4.23朝はまだまだ肌寒いけれど、歩いているとすぐに暖かくなる。徐々に軽装になる朝散歩。
僕は仕事ではあまり悩まないとか、プロデューサーは決断支援業なんだとか、学生たちに喋っていて、ふと気づいた。僕は能天気だから悩まないんじゃなくて、常に途切れなくいろんなことを少しずつ悩んでいるから、土壇場では速やかに結論を出せるのかも知れない。
傲岸不遜に聞こえるのは承知で続けると、にわかには説明できないぼんやりした感覚や曖昧なアイデアを、なんと言えば相手に伝わり、かつ理解に導けるか、常時アタマの中で転がし続けているように思う。こう言えばとか、この例えならばとか、そんなことをいつも探り続けている。努めてそうすることは性分というのか、習い性というのか、もはや日々のこと。
そんな営みの中で、ふと新たな言い回しが思い浮かんだり、例え話を思いついたりすることがある。そうなれば、そのひとつひとつを後生大事に、引き出しにしまう。つまり、言葉の獲得。可視化の第一歩。伝達の糸口。突破のきっかけ。当初のアイデアは必ず雲のごとき霧のごときで、そこを通過しなければ堂々巡りをするだけ。言葉は獲得するものである。
東京に夜入り。前日は人の少ない大分の山や川にいて、一転人だらけの大都会。
by 江副 直樹 2014-4-23 22:10