
苔のむすまで。
2011.12.6ほのかな朝焼けが美しい澄んだ時間。冷え込んでいるが、心地いい朝。
山暮らしでは、それまでの街の生活では思いもしなかった、さまざまな出来事に遭遇する。先日のクルマによるシカとの激突もそうだが、もっと些細なことでも感心することは少なくない。驚くほどの湿度はそのひとつだろう。地球は水の星なのだ。
湿度は雨のように見える朝露の量でもよくわかるが、室内ではカビの発生具合で思い知らされる。風通しの悪いところでは、何種もの色とりどりのカビが、一面に現れる。それまでのマンション暮らしでは、めったに見なかったが、生まれて初めてお目に掛かる種類も含めて、慣れるまでは、気味が悪いのを通り越すほどの衝撃があった。
カビと比べれば美しさや趣が感じられるのは苔。君が代には、悠久の時間を苔のむすまでと表現されるが、分母庵の回りだとあっという間に苔だらけだ。一般的な杉苔は至るところにあって、量感豊かにはびこっている。日常では、わざわざ目を向けることはないが、カメラを持った散歩では、改めてその造型に目を奪われたりするのである。
今日は東京日帰りだった。もっとも帰福後は福岡でホテル泊。のんびりする。
by 江副 直樹 2011-12-6 22:10