程度の問題。
2022.3.14シロかクロかじゃなくて、モノトーン。フレームじゃなくて、グラデーション。濃淡という目盛り。絶対じゃなく相対。あるいは動的平衡。絶対を欲しがって、数字を追いかける愚。そりゃ、わかりやすい目安ではあるけどさ。やっぱりここを覚えなきゃね。
例えばコンセプトワーク。プロデュースをしていると、これは提示したコンセプトに合致するか否かを問われることがある。そのアイデアがyesかnoかを尋ねられているわけ。敵は枠の内か外かを知りたくてしょうがないんだな。でも、それはアタリかハズレかという鮮明な境界があるんじゃなく、結局程度の問題ということになる。つまり、定性ってこと。
ただ、これは厄介だ。だって、結論を出さないままで、大小のテーマを抱え続けなければならない。曖昧とか不明瞭を強引に払拭せず、一旦受け入れる必要がある。要はここが嫌われて、なかなかこの重要性が認知されない。だが、濃淡の目盛りを使って、この辺まで来ればOKとか、塩梅や加減でコントロールできるなら、これこそが究極の知恵だと思うのだ。
by 江副 直樹 2022-3-14 10:10