生活習慣病。
2019.5.31先日、アンチエイジングについて、研究者の方と話をする機会があった。お話を伺えば伺うほど、詰まるところ生き方の問題を突きつけられる感じがした。健康寿命が延び、定年年齢が徐々に引き上げられていくと、従来のライフデザインでは、間尺に合わなくなるのだ。
また、共著書「アルツハイマーは脳の糖尿病だった」は、刺激的なタイトルもさることながら、あるタイプの認知症は、日常のあり方が病根となる生活習慣病だとのご指摘だ。食生活の乱れ、運動不足、さらに思考の怠慢。さまざまな日常の習慣が、重篤な心身の異常を引き起こしていく由。高齢化社会もアンチエイジングも、鍵は、昨日・今日・明日にある。
地域系のプロジェクトでよく言うのだが、イベントばかり繰り返すのは非日常でしかなく、大事なことは祭りの前後の日常をどうするか。何気ないいつもの日々をいかに築いていくかが最も大切な勘所だ。昨日と今日の繰り返しは、退屈なルーチンのように見えて、実は遠い未来の小さな種を宿している。結局、問われるのは見過ごしがちな日常のデザインなのだ。
by 江副 直樹 2019-5-31 23:11