毒気と色気。
2022.1.25正しすぎることの不気味。真面目すぎることの退屈。僕はこれらを生理的に嫌っている傾向があるようだ。もっとも、何に対して不気味さを感じ、何に対して退屈さを覚えるのか、若い頃はうまく分析できていなかった。それが整理され、見えてきたのは意外と最近。
なんと言うか、優等生じゃ物足りないんだなあ。どこかに不良を隠していて欲しい。言わば毒気。どう言えばいいか、完全は息が詰まっちゃってさ。少しくらい遊びを備えていて欲しい。言わば色気。無味無臭では気に留めようがないでしょ。デコボコがなけりゃなかなか気づかないよね。人畜無害ってカッコ悪い。感情に波を起こせるほうが、きっと楽しい。
他人様の有り様はともかく、自分はできるだけ毒も色も抱えて生きていこうと思っている。ちょっと多めに。クスリにもなるけど、毒だって持っている。真剣ではあるけど、崩しも忘れない。文章なんてまさにそう。間違ってないことが最善じゃない。ちゃんと伝わらなくては。正しさをめざすんじゃなくて、毒を含んだ、色っぽい日々を心掛けたいものだ。
by 江副 直樹 2022-1-25 20:08