智の交易。
2018.4.27いたずらな輸入には、基本反対だ。いや、TTPとか、関税障壁とか、そうした産業系の話ではない。思想やアイデアの話である。かつての仏教だって、その他諸々だって、そうして流入し、普及、定着した厳然たる歴史まで否定しようとは思わない。そうではなくて。
僕の田舎者の定義は、答や宝が外にあると思う人のこと。田舎者は、他所で見つけた宝を持って凱旋したがる。それ以上の宝が、足下に眠っているとしてもだ。舶来崇拝なんて言葉が流行ったこともある。外にあるから尊い、価値が有るとする軽薄。最もオリジナリティが問われる学説や研究の類で、海外の潮流に乗ろうとする怠惰。そんな田舎者は止しにしたい。
輸入がイヤだからといって、国際交流を嫌ってるわけではまったくない。むしろその逆。最近立ち上げたゲニウス・ロキは、日蘭400周年のイベントへの関わりがきっかけで生まれた。うきはの馬場亮子、竹田の西田稔彦、そして僕のユニット。辺境をアドバンテージとして捉え、オランダをはじめとした、国境を越えたローカル同士の智の交易をめざしている。
by 江副 直樹 2018-4-27 11:11