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先週あたりから、森の奥から鹿の啼き声が聞こえる。残暑は厳しいが、秋はもうそこまで。

とてつもない人材に巡り会うことがある。さまざまな場所、さまざまなジャンル。圧倒的な人間力に酔わされることがある。中でも極上は、世間一般の尺度から少し外れた、在野の知性。僕は、学業のそれとは違う異能の人に、いたく興奮する傾向がある。

先週末、ふと思い立ち、大分県九重町の農泊おわてにお世話になった。そこの主が時松和弘、その人だった。噂は耳にしていた。友人から間接的に存在を教えられてもいた。たけた食育ツーリズムでは、ある研究会が麦芽糖の指南を受けた。農業一筋。そして、古老の知恵をたっぷりと引き継ぎ、柔らかな玖珠弁を通して、農的暮らしを語り続けている。
農を語って普遍に至り、自然を語って真理に及ぶ。 気づけば、何時間も言葉を交わしていた。こうした心の躍動は、他にも経験がある。僕の鮎釣りの師匠である福蔵博氏。友釣りの九州チャンピオン。川歩き、竿捌き、観察眼、どれも無類である。わが知力の乏しさを痛感することも度々。類似の衝撃。九重で農の語り部、時松和弘氏に会った。

学校は来週までで、また秋休み。仕事も学校も、すべてに時間が足りないような気がする。

また近いうちに。

おわてのそばを流れるO川には、昔通い詰めた。灯台もと暮らしとはこのこと。

夏休みのご褒美。

子供たちも相当に楽しかった様子。再訪を懇願された。もちろんまた。

by 江副 直樹 2010-9-1 23:11 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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