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春の雨の中。

2016.2.18

霜が降り、珍しく霧も出ている。その向こうからぼんやりと朝陽が昇る。

晴れた放射冷却の朝は、まだまだキーンと冷え込むが、雨の日は思いがけず暖かな日がある。小雨なら傘を差して散歩に出る。ダウンジャケットは着ているものの、寒さはそこで遮られていて、どことなく春の気配が漂っている。濡れて行く気にはならないとしても。

雨に煙ると言うけれど、小さな雨が落ちているときは、森の景色も確かに靄って見える。雨の日は、ただでさえまばらな散歩の人も見当たらず、さらに神社の境内を毎朝丹念に掃除をするおじちゃんたちもお休みのようで、一帯はいつにも増して静かさが際立っている。それがまた、独り占めしているような心持ちがして、リラックス感が一段と深まるのである。
いつもより鳥たちの声も少なくなる。森の奥から独特の声を響かせるコジュケイはもとより、梢から梢に賑やかに飛び回り、甲高い鳴き声が耳につくヒヨドリも、雨を避けてかあまり目につかない。風がなければ、着ている服もさほど濡れることもなく、快適に散歩が続けられる。ダナーのブーツが黒く光る程度で無事帰宅。雨は意外と好きなのかも知れない。

今日は別府 山田別荘の定例会議。露天風呂や庭のあれこれを決めたり、話したり。

雨のお陰で同じ景色が違って見える。道路が鈍く光ったのでシャッターを。

桜の枝先にたくさんの雫がぶら下がる。落とさないように近寄ってみる。

水溜まりに槇の葉がいっぱい沈んでいた。水面の反射が面白くて。

幹を雨が伝い、木肌の苔がしっとりと濡れて、木が喜んでいるような。

by 江副 直樹 2016-2-18 22:10 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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