情報の流れと歪み。
2011.4.16桜が散り、若葉が芽吹き始めた。春は盛期へと歩を進める。草刈りももうすぐ。
高度情報化社会などと喧伝される。しかしその実態は、大量重複化あるいは極度偏重化でしかないような気がする。確かに、高速伝達化ではあって、それには大いに助けられてはいるが、類似の情報ばかりがあそこでもここでも流れ続けている。
発信源も偏っている。切り口もほとんど同じ。近年のジャーナリズムの低調振りには目を覆いたくなる。大手新聞社の社説が、某通信社によって書かれることがあると、当事者から伺ったのはその極みか。複数のメディアが自己判断で情報ソースに踏み込み、独自の切り口で記事にまとめてもらいたいと思うが、もはや無理な相談なのだろう。
そんな中、Ustreamによる独立系の報道の試みが、とても興味深い。筆頭はIWJだろうか。代表の岩上安身氏の質問も歯切れ良く、なによりPCとネットだけで、世界への自力配信を実現している。視聴者が資金を出し合えば、メディアさえ手に入る時代なのだ。僕らは長い時間を経て、ようやく高度情報化の鳥羽口に辿り着いたのかも知れない。
今期の元気計画の長編ドキュメント映画打ち合わせで、そんな連想をしばし。
by 江副 直樹 2011-4-16 22:10