巨匠であることはどうでもよい。
2010.9.13随分久方ぶりの雨模様。真夏の夕立とは趣の違う雨の落ち方。徐々に秋雨へ。
今年初のアカデミックカフェを開催した。ゲストは、昨年から元気計画とお付き合いの始まった黒川雅之氏。御年73歳にして、国内外を飛び回っていらっしゃる。今回もその間隙を縫って、九州筑後までお越しいただいた。帰京後は、新潟、ソウル、北京へ。
かなり前から意識していたデザイナーだった。黒川デザインの製品もいくつか持っている。かつて、氏のデザインによって、小さなメーカーが再生した話にとても興味を覚えた。いつの間にか、縁がつながったが、巨匠であることはまったくどうでもいい。デザイナーとして、とてもまっとうに活動をされている点が、今更ながら魅力的なのだ。
さて、今回のアカカフェも、昨年に続いてファシリテーターは、九州大学芸術工学研究院の藤原恵洋教授。黒川さんは、投げかけられる「地域性」から「愛」まで、幅広いキーワードに対し、常に独自の言葉で実に真摯にお答えいただいた。考え続けていなければ紡げない表現の連続。僕も聴衆も、ボディブローのような刺激でいっぱいになった。
アカカフェは、来春まで後5人のゲスト。明日は今夜会場の巨峰ワイナリーの研究会。
by 江副 直樹 2010-9-13 23:11