家はいつか朽ちる。
2011.8.16朝晩が涼しくなってきた。この頃の目覚めはとりわけすっきりとして、心地いい。
恒例と化してきた朝の散歩の折り、数年空き家になっている隣家を覗いて驚いた。母屋横の建屋が、先日の台風の影響だろう、ぺちゃんこに潰れていた。ああ、人の住まない家はこうして寿命を終えるんだなあと、改めて当たり前の摂理に思いが至った。
2階の事務所スペースから、谷越しに見えるお向かいの古い土蔵が、雪の重みでくぐもった大きな音を立てて崩壊したのは、確か今年の冬、大雪が降った朝だった。分母庵もまた築90年になる古い農家だ。住んでいる以上、大小さまざまなメンテナンスを施し、なんとか命脈を保っているが、それでも寄る年波には抗えず、徐々にほころびも見え始めている。
家全体が若干谷側に傾いているのは、越した当時から変わらない。コンクリート瓦の傷み、壁のはがれも、わずかずつ進行している。だが、最もわかりやすいのは雨漏りだろう。特にこの梅雨は、山側の壁の崩落もあって、風情ある雨漏りを通り越したので、分母庵のAD町谷氏に依頼し、緊急対策を実行した。家も、そして人も、朽ちていくんだなあ。
明日は九州ちくご元気計画、久しぶりの研究会。生協系はあれもこれも待ったなし。
by 江副 直樹 2011-8-16 5:05