大衆受け。
2022.5.18アイデアはとことん突きつめる。常にモデルはない。先行する何かに追い着くだけなら、それはまったく創造的ではない。新たな課題が現れたから、その解決を託される。モデルがあるはずがない。まだ見ぬ発想とそこから築く戦略。皮肉にも理解者は決して多くはない。
一歩先を行くと大衆は付いて来られない。半歩先を保つが肝要と説いたのは、三井物産を興した益田鈍翁だが、これがなかなか難しい。半歩先でとどめるなど、まず自分が我慢できない。だって、もっと素晴らしいアイデアを思いついたのに、それを敢えて封印できるものか。戦略的に段階を踏む手はあるかも知れないが、それでも最上だと思えない提案は辛い。
世の中には、迷わずここを狙う御仁もいる。いわゆる大衆受け。最大公約数に合わせて内容をダイジェスト化する。もちろん、僕もわかりやすさは重視するが、本質の欠落が怖い。往々にして換骨奪胎。評価して欲しい人を失望させたくなくて、大衆受けを避けてしまう。一方で、注目を浴びるのは、ダイジェスト版だったり。プレゼン力を磨くしかあるまい。
by 江副 直樹 2022-5-18 8:08