台風一過。
2015.9.2雨ばかり降る。鮎釣り師の期待をよそに、川は濁ったり増水したり。
そんな中、台風15号が九州直撃。警報に心持ち身を固くすることはあっても、本当に被害を被ることは珍しい。一方で、台風は秋のものという思い込みを吹き飛ばすように、梅雨の頃から台風情報がスマホの画面に現れる。台風もまた、時代と共に様変わりなのだろうか。
およそ15年前、村に越して、古い農家の建物で暮らし始めた頃、直撃されたことがあった。古老も経験がないと言うほどの激しい雨風で、雨漏りは言うに及ばず、トタン壁が飛び、ブロック塀が倒れた。それから12年後、風こそ吹かなかったが、止まぬゲリラ豪雨によって、裏の石垣が崩れ、道路が寸断され、僕ら家族は知人宅やホテルに避難を余儀なくされた。
自然素材だけで作られた家は、良き風情の反面、天災には繊細で、自然の脅威を体感させてもらった。いま住む家は、土と木の家と言いつつ、近代建築の要素も抜け目なく取り入れており、この度の15号でも特に不安になることはなかったらしい。らしいというのは、関西出張の帰り、新幹線が止まり、期せずして広島で一夜を明かしたからだった。嗚呼、台風。
夏が来たと思ったのも束の間、もう朝晩は秋風の気配が。仕事は高密度に過ぎて行く。
by 江副 直樹 2015-9-2 22:10