光が現れる。
2012.9.6暑い日中。福岡市内で通り雨に襲われるも、地下街やデパートを抜けて目的地へ。
漆黒の闇が徐々に青みを帯び始め、周囲がうっすら見え始める。晴れの日なら、それに続いて山の向こうにひときわ明るい朝陽の気配が伺われて、空が刻々と色を変える。それは雲が浮いているときはさらに顕著で、下から照らされた雲々は、一瞬ピンクに染まる。
その美しさたるや、比すべきものが見当たらない。基調のブルーに白い雲、その下端がピンクに彩られ、雲の拡がり方に影響を受けるのか、ときに一体がオレンジに包まれることもある。その色合いはとどまることはなく、文字通り一瞬で色褪せていき、山の端から直射日光が差し始めると、スペクタルはあっという間にエンディングを迎えるのだ。
山の上でも充分にドラマチックだが、海沿いではさらに豪華絢爛。Facebookなどに上がってくる光景は、ほとんどため息を誘う。そして、それもまた数分の展開らしく、毎朝の光のショーはまるで嘘のように消え去ってしまう。いつもそこにはないが、必ず現れる光。見た者しかわからない幸福。飛び切りのエネルギーをもらっているような朝の一刻。
by 江副 直樹 2012-9-6 22:10