ムカゴ狩りの喜び。
2011.11.211月とは思えない汗ばむほどの陽気。80年振りの暖かさとか。気味が悪いなあ。
そうは言いながらも、紅葉は着実に進んでいる。日に日に山々は、黄味と赤味を強めていて、緑の鮮やかさも刻々と薄れつつある。夏の草いきれもとうに影を潜めて、山の営みはそのペースを徐々に落ち着かせて、冬へ向かい始めている。
この時期、そんな季節ならではの関心事が、僕の中でアタマをもたげてくる。早春ならフキノトウ、春ならタラの芽で、この時候はなんといってもムカゴなのだ。ベテラン連中は、この地方でナバと呼ぶきのこにご執心なのだが、僕のような万年ビギナーは、時間も手間も要らない、お手軽なムカゴ狩りくらいがちょうどいい。
山をゆっくり見渡すと、ひときわ黄色い葉の連なりが簡単に見つかる。それがヤマイモの葉で、その蔓にムカゴが下がっている。出で立ちはボロ傘と長い棒っ切れ。棒で枝を揺らし、逆さの傘で受け止める。ほとんどない蔓もあれば、鈴なりに生っている蔓もあり、この一喜一憂が堪らない。炒めて塩を振って最高の酒肴となる。
明後日から東京柿豚会。例によって家族で上京。明日は早めの旅支度を。
by 江副 直樹 2011-11-2 22:10