フキノトウ。
2013.2.12東京は意外と冷えていた。まあ、村の寒さに比べるとなんてことはないのだが。ふふん。
フキノトウを意識し始めたのは、いつ頃からだろう。大分の高原の周辺に釣りに行くようになって、春先にあちこちに現れるのを見つけ、とても興奮したのを覚えている。それまでは、フキノトウって、北国のものだと思い込んでいたから。あの独特の苦みは新鮮だった。
そんなわけで、村に居を定めてからも、春の気配が漂い始めると、草地にそっと頭を出す走りのフキノトウを見つけては、毎日のように摘んでいた。しかし、慣れてくると、いくらでも出てくることに気付き、最初の幾つかを天ぷらでいただくと、すっかり満足するようになったものだ。時季がずれるタラの芽も同じで、大量に食べるべき類ではない。
フキノトウにも、太ったものや痩せたものがあり、それはどうやら地力によるらしいのだ。たくさん現れても、厚みのないフキノトウは、手折る気にならず、手を引っ込めたりしてしまう。10年以上見ていると、成育のいい場所もおおよそわかる。分母庵敷地内で見つけるそれは、福々しくて美しい個体が多い。今年もいいヤツを見つけ、嬉しくなった。
明日は一日生協で過ごし、夜は福岡に移動して一泊。まるで、旅から旅の旅ガラス。
by 江副 直樹 2013-2-12 23:11