シモジモの者たち。
2014.3.10雨が降っていると思ってデッキに出たら、つるつるに凍結していた。冷え込む朝。
大分県日田市で暮らし始めて、もうすぐ1年になる。典型的な盆地気候として、暑くて寒いと形容される町。盛夏は時折、全国最高気温を記録して話題になる。住むまでは、夏はずっと暑く、冬はずっと寒いのかと思っていたが、正確にはそういうことではないようだ。
真夏の日中の暑さは、想像通りだったが、早朝は思いの外ひんやりしていた。午前7時までは実に爽やかだった。それが太陽が昇るに従って、気温はうなぎ登り。一日の寒暖の差は20℃にも達した。季節は巡り、冬を迎えても、寒暖差は健在で、見事な霜が降りる。霜の降り方、霜の付き方は、長く暮らした村とほとんど変わらない。霜ネタは無尽蔵だ。
零下に気温が下がる夜、夜露が次々に結晶化する。驚くほど長い霜が、あらゆる所で成長する。マクロモードで撮影すると、それはもう神が主役の劇場のようで、繊細な造型に溜息が出ることもしばしば。こんなことが冬の間は日常的に起こる。新居は周到な断熱が施され快適至極。霜の愉しみだけを引き続き満喫している。シモジモの季節は残り僅かだ。
明日は7年前から通い、地域系の仕事の入り口となった竹田で最後の会議。感慨深い。
by 江副 直樹 2014-3-10 22:10