それでも暮れる。
2021.12.26もう1年と10ヵ月ほど飛行機に乗っていない。最後に東京に行ったのは、2020年の2月の終わり。パンデミック前夜。それから早2年が経ったつい先週、大阪芸術大学から対面授業に切り替える旨の連絡を貰い、久々のキャンパスへ足を踏み入れた。マスク越しの再会。
もっとも、新幹線はコロナ禍でも時折乗っていた。今春から始まった奈良のプロジェクトで、隔月のリアル打合せを実行していたからだ。しかし、人が集中する学校は公共性が高く、どうしても規制を強めざるを得ない。大芸大も福岡デザイン専門学校も、昨年はほぼオンラインだった。この夏、収束を見せる中、元のリズムに戻っているようないないような。
コロナは間違いなく、僕らの当たり前を揺さぶった。誰もが未経験の問いを投げられて慌てている。それ自体はいいことだろうが、いま確信を持って生きている人が、いったいどれだけいるんだろう。焦りつつ、迷いつつ、それでも今年もまた年の暮れはやって来た。時間は唯々淡々と過ぎる。僕らは来年の今ごろ、何を見ているだろうか。2021年ももう少し。
by 江副 直樹 2021-12-26 10:10