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久しぶりに青空が広がると、すでに晩秋のそれになっていた。凛とした碧。

逆光が好きだ。写真を撮る際、好んで逆光を選ぶ。特に、対象が木の葉なら、順光よりも逆光のほうが断然多い。好きなのはその透明感。向こうがうっすら透けて見える。なぜ好きなのかわからないが、毎朝の散歩でも、いつの間にか美しいそんなシーンを探している。

仕事で時々一緒になるカメラマンの皆さんの仕事ぶりを拝見すると、撮影って光だなあと改めて気づかされる。光のコントロール、光との付き合い方が、鍵を握っている。まあ、僕は好きに写真を撮っていればいいので、気楽なものだ。それに、撮影を楽しんでると言うより、単に朝だけの贅沢な光のちらばりを、気儘に拾って気分を良くしているのだが。
つらつら考えていると、透かして見るのは写真だけじゃなくて、もしかするとなんでもそうかも知れないと思い始めた。提示された情報をそのまま鵜呑みにすることは、まずない。ためすつがめつ、角度を変えて、見ているうち、ふと本質が浮かび上がることは少なくない。もっとも、朝陽の当たる木の葉ほど、その美しさにうっとりするわけではないけれど。

今日は学校。明日から、ワインとかプラセンタとかデザインとか、多様な話題を渉猟。

組織を透過する光に影が重なり、得も言われぬ陰影を折っていく。朝の楽しみ。

これはエノキだろうか。黄葉の進む、この下に佇むと揺れる木漏れ日が心地よい。

神社の石垣から生えた、これはホソバイヌビワ。折からの朝陽がきれいに透けていた。

これはトウカエデ。木々の名前も、徐々に覚えていこう。逆光の面白さが増すように。

by 江副 直樹 2014-11-6 23:11 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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