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高原の定宿。

2014.11.26

周囲の紅葉がピークを越えつつある。高山の上はすでに冬景色。錦絵はいましばらく。

この3連休、いつもの高原の宿に滞在した。もっとも、僕だけは2日目に出張先の大阪から合流。さっそく息子たちと温泉に浸かった。この宿には年に数回、もう10年以上お世話になっている。それが、この連休を持って閉館する。大好きな場所だった。寂しい限りだ。

九重町長者原。やまなみハイウェイが貫く飯田高原と言うほうが通るだろうか。そこに建つシンプルなホテル。温泉、部屋、食事。過剰な観光地感のない佇まいが気に入っていた。なにより、山と写真のお好きな支配人がいらっしゃったり、家族共々良くしていただいた。朝食を食べたら、湿原や森の散策をしたり、年末には他のお客様と一緒に餅つきをした。
元々大好きだったこの高原に通って、あっという間に40年近い時が過ぎ去った。その間に、たくさんの友人ができ、楽しみも広がっている。そのひとつにこの宿があった。毎朝、誰もいない展望台に上がって、春夏秋冬、季節ごとの三俣山を見上げたものだ。息子たちも大きくなった。もう家族で動く機会も減るかも知れない。さあ、次からどこで過ごそうか。

明日は学校ぼうぶら会議。その翌日はこうげのシゴト国東半島芸術祭へ行く。

少し濁りのある温泉は、熱いのが苦手な僕にもちょうど良かった。露天はさらに。

春夏秋冬、それぞれの表情があった。どれも良かった。晴れた日も雨の日も風の日も。

宿は上げ膳据え膳。お疲れの女房殿にささやかな息抜きを。少し酔ったら後は寝るだけ。

この眺望が部屋から見える。世界でも貴重な景色。次の定宿を探すことにしよう。

by 江副 直樹 2014-11-26 22:10 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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