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開かずの扉。

2021.10.13

衣食住。人の営みをそんな風に言うことがある。纏うことも、食べることも、住まうことも、そしてそれ以外の膨大な些事を含めて、その様を生活とか暮らしとか呼んでいる。毎日やることは、首を傾げるほど色々あって、なんとなく気ぜわしく過ぎて行く。

考えてみると、そんなことを、都度ゼロから考えていたら、とても身が持たない。その多くは、昨日と同じやり方を繰り返し、馴れていく。要領がわかり、効率が上がる。所謂ルーティンワーク。一般の仕事は、これを学ぶことが就労の基本になる。つまりマニュアル。なのに僕らは、普段は使わない知識や道具まで、一切合切抱えながら日々を過ごしている。
先日、溜まりに溜まった本を、図書館に寄贈することに決めて、そんなことを考えた。2度と開かない本の山。毎日は使わない鍋、食器、引き出し、部屋。3面の本棚に囲まれた書斎に憧れたこともあるが、本に関しては図書館や電子書籍もあると割り切った。一方で、思考の履歴や蓄積。決して捨ててはならぬ開かずの扉。そう、アーカイブこそ重要なのだ。

寄贈した本の一部。内容はアーカイブされている。

by 江副 直樹 2021-10-13 10:10 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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