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紅葉残像。

2012.11.16

冷え込んだ数日。今日から平年並みに戻るとのことだが、お山の上はもう冬の気配が。

多くはスギやヒノキが席巻する里山。わが分母庵の周辺も例外ではなく、一年を通して山は濃緑色に覆われる。それでも、秋になると少数派の広葉樹が、紅葉を始め、落葉のそのときまでこの眼を楽しませてくれる。中でもモミジは、ひときわ鮮やかに山を染める。

10年程前、集落で植樹のための集まりをつくった。曰く古城原花咲倶楽部(こじょうばるはなさかくらぶ)。味気ない針葉樹だらけの風景に、人家に近いところから、数種の広葉樹を植えることになった。その数およそ400本。木々の成長は思いの外早く、いまや一帯の風景を変えるほどに。集中して植えた三叉路は、密かに「紅葉ヶ辻」と呼んでいる。
モミジは春先の若葉も初々しいが、秋の燃えるような赤はやはり人の心を打たずにはおかない。わが家のために植えたのかと思いたくなる向かいの山肌。秋になると美しい紅葉が存在感を示す。この時季、朝の撮影もついその赤を追うのだが、逆光の美しさは、モミジの特徴かも知れない。そうこうしているうちに、秋は遠ざかって行くのである。

明日は、開催中の混浴温泉世界に絡み、山田別荘にて湯道の柿豚会。2週連続の別府。

玄関から。

朝、玄関を開けると、こんな風景が現れる。全山紅葉だったら、さぞかし。

道から見上げる。

撮り方によっては、あばら屋も美しく見える。木々の美しさの威力は絶大だ。

中空のモミジ。

上る朝陽に照らされて。期せずして現れたモミジのトンネルにしばし茫然。

季節の終わり。

真っ赤に色づいたあとは、徐々に色彩を弱めていく。抜けるがごとく冬色に。

 

by 江副 直樹 2012-11-16 22:10 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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