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人はなぜ歌を唄うのか。詞を編み、曲を奏で、なぜ声に出して唄うんだろう?喋りや記述とは異なる歌。朗読ではなく、旋律とリズムに託す想いの丈。それが他人に響き、場と時を超えて歌い継がれる連鎖。改めて考えると、なんとも不思議な営みではなかろうか。

聴きたい曲は変遷する。ヘビーローテーションは変わり続ける。こころの有り様に従って、求めるものが変化する。漢方薬を飲むように、サプリメントを摂るように、浴びたい曲と詞が浮かび上がる。いま、僕が繰り返し聴いているのは、「夢で逢えたら」。大瀧詠一の作詞作曲。ボーカルは吉田美奈子。彼女の声が一番染みる。デスクでもクルマでも繰り返し。
少し前は、柳ジョージの「酔って候」だった。高知に聞こえた山本容堂がモチーフ。これまた柳の声質が素晴らしい。さらに前は、「京都慕情」。唄うのは矢野顕子。彼女のアレンジも加わって、なんとも良かった。そのまた前は、「熱き心に」。これも曲は大瀧詠一。唄うはマイトガイ小林旭。胸の内の波立ちが鎮められ、癒され、救われる。いいなあ、歌。

まるで蔵書を覗かれるような恥ずかしさ。

 

by 江副 直樹 2023-2-24 10:10 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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