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森の小径へ。

2012.11.25

穏やかな晩秋の休日。風は冷たいけれど、日射しは暖かい。冬のはじまり。

久しぶりに連日家族と過ごしている。5歳の次男は、なんだかうれしそうで、遅いランチをデッキで食べようとしきりに誘う。寒かったが、全員で質素ながらも楽しい食事。今日はもうひとつの約束がある。向かいの小さな山を越えて、2人で探検に行くのだ。

11歳の長男がこれくらいのときは、いまより余裕があったのか、よく近所の散策をしたものだ。適度な棒切れを、自分の杖と称して、振り回しながら気の向くままに歩く。時に石ころでバッティング練習、ときにチャンバラ。なんと言うこともない親子の時間。森の中の細い小径を道草をしながらゆっくり歩く。これがじわりと胸に染みる。
宿題のつけが回った長男を置いて、次男とまずムカゴ採り。予定の収奪を済ませて、ようやくお目当ての山道に分け入る。いまは通る人のいない村道。雑草が生え、落ち葉が積み重なる。シカの糞を見つけたり、立木に切りつけたり、石を投げたり。こいつが大人になっても、ずっと覚えていて欲しいと思う。うれしくもどこか切ない昼下がり。

明日はデスクワークをやれるだけやって、国東雇用曼荼羅でセミナーと研究会。

木陰と木漏れ日。

昔、この道は集落の子供たちの通学路。大人たちの生活道路だった。

準備は万端。

とーちゃん、おしっこ!おー息子よ、好きなところでするがいいさ。

終盤のムカゴ。

かねてから目をつけていたムカゴを収穫。ポケット一杯採れば、充分充分。

さあ、帰るか。

たかだか1時間程度。しかし、なんと豊かで心落ち着く散歩であることか。

by 江副 直樹 2012-11-25 22:10 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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