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日中の日射しは、もう初夏のそれ。ヤマメというより気分は早くもアユに傾く。

季節が進んで太陽が勢いを得てくると、木々の周辺からは濃淡の木漏れ日がこぼれ出す。さらに気温が上がってくると、木陰の涼しさはいかにも救いとなって、くっきりと輪郭を表した影の下で汗を鎮めながら、揺れる光の煌めきにホッとしたりするのである。

植物はすべてそうだと思うが、草も木も光合成を求めてぐんぐん繁っていく。少しでも太陽に当たらんと伸びれば伸びるほど、その下には自動的に大小の陰影が生じる。一方、僕らは強すぎる日射しを避けて、本能的に木陰を探す。影の面積の増加は、暑い時季の贅沢な休息以外にも、一帯の気温を下げるだろうし、きっとささやかな風も起こすに違いない。
僕らは大地を覆う草や木々によって、紫外線や熱から助けられ、木漏れ日の何とも言えないゆらぎからは、こころの安らぎまで授かっている。僕の一番好きな絵本に「The giving tree(邦題:大きな木)」というのがある。自然は与え続けるという主題なのだが、木漏れ日を見ているとそんなことも思い出す。これからしばらくは、そんな光が美しい季節。

今日、打合せをひとつ終えたら、お出掛け仕事はお役御免。後は宿題を少しずつ。

若葉の出始め。

週末散歩で通る道。高台から木立の間を曲がりながら進む。萌え出づる森のちから。

鎮守の森の大木。

神社の森には、樹齢を重ねた大木が何本もそそり立っている。影も長く長く伸びる。

大原奥の院。

境内を詰めるとさらに鬱蒼とした奥の院が控えている。朝陽を浴びて木漏れ日が。

朝の散歩の帰り道。

いまなら午前8時過ぎ。参道は木陰で覆われる。枝葉が揺れて心地いい帰り道。

by 江副 直樹 2014-5-1 22:10 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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