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昆虫巡査。

2014.8.18

雨続きではあるが、高原の定宿ははやり快適。晴れ間も見えて涼しい空気を満喫した。

昔から、変わった人に目がない。常識的でない人と会うと、好奇心が爆発する。質問攻めにして、期待通りの答が続くと、どんどん気持ちが愉快になる。ときどき、そんな奇特な方に巡り会う。昆虫巡査の異名を持つ佐々木茂美氏にお目に掛かったのはもう10年以上前。

福岡県のはずれ、朝倉郡宝珠山村(現東峰村)に越してしばらくして、知人とともに、山向こうの小鹿田の里へ遊びに行った。その日は、村人が広場に集まって、風雅な弓の遠的が行われていた。そこで、窯元や数人の方をお引き合わせいただいた中に、佐々木氏がいた。現役の巡査でありながら、同時に在野の昆虫学者ということだった。なんだそりゃ?
雑誌にエッセイを書いたり、小説のモデルになったりという、なんとも「素敵にいかれた」方で、僕はあまりに面白くてクラクラした。当時は地方の駐在所にいらしたが、いまは勇退され、ご近所付き合いが始まった。わが家では、尊敬を込めて昆虫巡査と呼ばれている。さらに、さっそくこうげのシゴトでは講師をお願いした。次回の講義が待ち遠しい。

今夜はシゴト大講座。明日はこうげ、日田市役所、南畑ぼうぶら会議と切れ目なし。

虫屋の部屋。

大量の昆虫の標本に囲まれた氏の秘密基地。近年の研究対象の中心はハムシだとか。

初の昆虫標本。

1センチ以下のハムシがズラリと並んだ標本を見て、たちまち目が点になった次男。

顕微鏡を覗く。

佐々木氏の名前を冠した新種のハムシもいる。同定の決め手はなんと生殖器らしい。

やはりカブトムシ。

いろいろ拝見した挙げ句、最後はやはりカブトムシにご執心の息子。苦笑の昆虫巡査。

by 江副 直樹 2014-8-18 22:10 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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