大雪恋しや。

そろそろ積もるかなあ。積もって欲しいなあ。冬の間、数回はドカッと降ってもらいたい。呑気な九州人の戯れ言。いやまったくその通り。北国の方々から見れば、すぐに交通麻痺を起こす九州の雪事情なんて可愛いものだろう。でも、だからこそ生まれる憧れと哀切。

山寄りを除けば、日田の平地はそんなに積もらない。12年住んだ隣村では、山中だったこともあり、冬季は数回、大雪が降った。それでも20cmを越える程度の積もり方なのだが、僕らにとっては充分過ぎる大雪。雪用タイヤを履いていようが、これはもうお出かけは断念。仕事をうっちゃって、家族でソリ遊びなどに興じていた。あの降り込められる感じったら。
心地いい閉塞感とでも言うのか、日常が一瞬消える。突如特別な時間が生まれる。楽しいはずだよね。神が与えたボーナスタイムだもの。それにしても雪って不思議だ。ひたすら雨が冷たくなってもいいわけだけど、いきなり世界が真っ白になって、まるで時が止まるような状況に置かれる。かくして、僕らはそれを欲して空を見上げる。明日、積もらないかなぁ。

ある朝の降雪。わわ、このまま振り続けてくれ。