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通称ハイブリッドラボ、化学ベンチャーFILTOMのプロデュースに入って、もう3年。あっという間だった。当初から尾池博士と竹下社長の能力と人柄には惹かれているのだが、この3年でそのユニークさと面白さはより鮮明になり、他では得られない刺激を受けている。

世界で唯一のフィルター技術であるPD膜分離を活用した生プラセンタ製品群はもとより、固形石鹸をジェル化した洗顔フォーム、温泉水を原料とする化粧水は、じわじわ売れていて、今春には新たなパートナーを得て、通販会社も設立した。実はそのことで、FILTOMはいっそう研究所としての色を濃くすることになり、本来のやるべきことをやる素地が整った。
さっそく、編集者のコヤナギユウ氏とのコラボから、微生物育成リップなる試作品が誕生。モチーフは、キスしたくなる唇。いいじゃないか。僕も興奮し、プロトタイプこそFILTOMの本質が伝わるのではと、思い始めた。岩下建作と小柳洋介が頑張って、たちまち新ページ開設。曰く、創造は妄想の突然変異である。ここで、博士の奇妙な白日夢は現実になる。

尾池博士の中から生まれたアイデアが、アイスランドの苔の上で可視化された。

培養液上で唇のカタチに増殖する微生物。僕らは見えないものと生きている。

by 江副 直樹 2017-12-28 7:07 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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