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盆地の日田は朝夕こそ涼しいが、日中の気温が高くなってきた。夏の足音が聞こえる。

この時季の愉しみに、ホタルがある。僕の中の魚釣りは、ヤマメのフライフィッシングが終わりを迎え、いよいよ夏の証とも言える鮎の友釣りが始まろうかとするタイムポケット。そんな頃、夜の暗がりの中に明滅する美しい光が現れる。今年もまたその季節が訪れた。

村のホタルはゴージャスだった。あちこちを飛び交うのはもちろんだが、小川の上でたくさんのホタルが、明滅をシンクロさせるさまは、言葉を失うほど美しい光景だ。山を下りるとき、いくつかの不安があった。中でも、ホタルが見えなくなることは、とても恐れていた。この夏の愉しみが失せることは、生活環境の悪化を受け入れることでもあったから。
大きな神社のそばの、鎮守の森に囲まれた緑の多い土地。湧き水らしき水源から流れる僅かな細流もあった。覗けば、砂礫の底も見受けられる。果たして、ホタルは現れた。しかも、何匹も。小川の上の乱舞はないけれど、ここには充分に心躍る夜がある。アオバズクの声とホタルの光。毎晩数匹捕まえては放す。掌を黄緑色に照らすホタルの愛らしいこと。

明日はヒタモノつくり定例会議。その翌日は、急激に進むCOOP WEB-LABO

夜の帳が降りると、ワクワクしてくる。もう数時間すると、どこからともなく現れる。

手の中で光るホタル。実は動き回って撮影は至難の業。でも、なんとか撮りたくて。

骨董屋で買った昔の金網籠に入れる。何匹も捕まえては眺めて楽しむのである。

ホタル狩りは、次男と行くことが多い。籠に集めては、じっと眺める。キレイだなあ。

 

 

 

 

by 江副 直樹 2015-5-13 22:10 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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