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ヒナニハマレナ、と読む。鄙とは田舎のことで、鄙には希な美人などという使い方をする。都会と田舎の格差が大きな時代において、田舎にしては、相対的にレベルの高いモノやコトに出会った際の、驚きの言い回しだ。田舎の三年より京の昼寝、などとも揶揄された。

時は経ち、テクノロジーのめざましい発達で、アクセスも情報もそのギャップは随分少なくなった。にも拘わらず、意識の格差はいまだに根深く残る。地方から都市を見上げていたり、その逆で都会からは見下していたり。たまに、田舎でハイレベルの人や会社があれば、必要以上に騒がれたりするのはその証左。田舎コンプレックスは決して過去の話ではない。
僕の田舎者の定義は、その在所ではなくて、答が外にあると思っている人のこと。だから、東京にも田舎者はごまんといる。ではなくて、環境に恵まれた田舎で暮らし、世界基準の仕事をすることがずっと豊かだと思うし、幸福の必須条件である誇りも持ちやすい。彼我の差がなくなることはないかも知れないが、もう少しだけその段差を減らそうじゃないか。

12年暮らした旧宝珠山村古城原の分母庵。

夜のNYタイムズスクエア。最先端と言われているが。

by 江副 直樹 2024-7-8 10:10 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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