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北部九州は、例年より9日も早い梅雨入り。毎年、鮎解禁の直後にやって来る悲報。

5月の声を聞くと、小さな楽しみが生まれる。草刈りが本格化するこの季節に、その埋め合わせをするように草イチゴが実を付ける。フキノトウやタラなど、春先の山菜は必ずいただくが、気温が上がり、草がすっかり地表を覆うと、真っ赤な草イチゴが顔を出す。

山暮らしを始めるまでは、草イチゴをきちんと食べた記憶がない。もっと赤味が強く毒々しいヘビイチゴは、子供の頃からよく目にしていた。けれど、果肉に透明感があり、いかにも瑞々しい草イチゴは、ここへ来てからの初夏のご褒美。大きくたくさん実ったイチゴを見つけたら、小さな籠を持って駆けつけ、トゲも気にせず片っ端から摘み取っていく。
見るからに旨そうだから、つい口に投げ込むのだが、時折果実の内側に蟻が入っていることがあるので、まずは摘果に専念する。草イチゴはひとつでも美しいが、 籠に積み上げるとさらに感動的だ。取り尽くしてしまいたい衝動を抑えて作業終了。ボールに水を張りそこへ投入して虫を追い出す。草イチゴのジャムは絶品。ただそれまで残っているかどうか。

今日は九重に始まり、竹田の定例、日田でヤブクグリと大分な1日。明日は学校。

旨そうなこの質感。

まだまだいっぱい採らなければ、充分なジャムはできない。ま、そこはノンビリ。

どうだこの色艶。

大きな実がたくさん生っているのを見ると、知らず知らず興奮してしまう。

こっちにあっちに。

この状態を、力を入れ過ぎないように、優しく摘んでいく。ひとつ、またひとつ。

今日の収穫。

こんな食べ物が家の周囲で山ほど採れる。自然の懐の深さにはつい頭が下がる。

 

by 江副 直樹 2013-5-28 23:11 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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