自然の端っこ。
2025.7.5できるだけ自然の近くで、日々を暮らしたいと思ってきた。四半世紀前からは実践もしている。いま居を構える日田市は、九州北部の臍のような盆地。Googleアースで見ると、まさに緑の山々に囲まれた小さな町。わが家は、その市街地の端っこに位置している。
役場や高速バスの停留所まで、徒歩5分の立地ながら、広大な鎮守の杜に包まれた神社のそばという幸運もあって、初夏にはホタルが飛び、疎水にはシジミが棲み、夏はホトトギスが啼き、夜はアオバズクの咆哮が聞こえる。滅多に見ないが、キツネやウサギもいる。特にウサギは、昨年11年目にしてついに遭遇。子ウサギだったが、実に豊かな気持ちになった。
ところが、つい先日境内で、ウサギの遺骸を発見。見るも無惨な死体だった。死因はわからないが、以来あちこちで視認していた可愛い糞が見られなくなった。やはり個体数がギリギリだったのか。ホタルも乱舞には及ばないし、数回見たキツネも痩せていた。ここはもはや健全な自然の限界点なのかも知れない。市街地の端っこは、自然の端っこでもあったのだ。
by 江副 直樹 2025-7-5 18:06




