納竿の候。
2015.9.26朝晩がどんどん涼しくなって、季節は急激に坂を下っている。夏が終わる。
早春のヤマメに始まって、秋の入り口の鮎で竿を納める。ここ10年は、それが慣わしとなってきた。ヤマメだけをやっていた頃は、9月の下旬ともなると月末の禁漁が意識されて、強い焦りに包まれるのが常だった。鮎も似たようなものだが、少し雰囲気は変わってくる。
鮎はお盆を過ぎる頃から、その体躯はさらにボリュームを増す。体高がせり上がり、厚みを増し、全身が筋肉で覆われた姿態になる。当然、ファイトはより暴力的になって、仕掛けは繊細さから強度に重点が移っていく。また、警戒心は最高潮で、釣果は望めず、サイズに期待が傾いていく。鱗が堅くなるとも言われ、鈎はなかなかその背中を打ち抜けない。
鮎に禁漁期はないのだが、よくしたもので、9月の終わりには落ち始めて、友釣りでは釣れなくなる。事実上の禁漁。今年は終盤、何度も同じポイントで当たりがあるのに、鈎に乗らないことがあり、仕掛けに工夫をしながら、通い続けてついに手にすることができた。尺には届かなかったけれど、納得。以降は深追いをせず、これをもって納竿とした。また来年。
仕事はこれでもかと押し寄せる。来週からは6週連続の大阪通いが始まる。さてさて。
by 江副 直樹 2015-9-26 22:10