
盛夏に死す。
2011.8.19今朝も涼しい風が吹く。日に日に夜明けは遅くなっている。夏の背中に秋。
FacebookとTwitterに、毎朝一枚の写真を載せ、コメントを入れているのだが、その撮影に毎朝散歩をするようになった。写真を撮る目線は、カメラを持たない散歩とは異なり、これまで見えなかったものが見えるようになってきたりで、なかなか面白い。
遠い風景を眺め、山の木々に目をこらし、草花や昆虫に顔を近づける。望遠から接写まで、何枚撮っても気にならないデジカメだもの、思いつくままにシャッターを押す。そんなことを繰り返しているうち、さまざまな生とともに、多くの死もそこにある事実を目の当たりにしている。意外なことに、生を終えた被写体は想像以上に魅力的だ。
息苦しいほどの草いきれの中、生気が横溢する盛夏。一方で、日々夥しい数の生が終りを迎える。朝、玄関先には数え切れない蛾の類が死屍累々。7年も土中にいて、数日で昇天する蝉もまた、夏の死を象徴しているように思えてくる。死骸にたかる蟻、小動物のそれをさらっていくカラス。死が生を支えている。命をいただいて生きる僕らもまた。
今日は夕方から九重町でのライブへ。友人たちと再会し、高原から山村へ帰った。
by 江副 直樹 2011-8-19 22:10