
答合わせ。
2023.2.6プロデューサーの最も大事な役割は、コンセプトとイメージの監修だと思っている。プロジェクトの背骨となるこのふたつを、ありとあらゆる伝え方を試みて、関係者に可能な限りシェアを図るのが、最初の大仕事だ。前者は編集方針、後者はビジョンに近いだろうか。
コトが動き始めると、度々これはコンセプトに合ってるか否かを確認される。白黒はっきりさせたいのは人情だ。確認もないまま迷走されるより、断然ありがたいのだが、ここがなかなか微妙でもある。つまり、コンセプトは確固たるフレームで、その内か外かを尋ねられているわけなんだけど、実を言うとそんな明確な線引きはできないことのほうが断然多い。
そこでこう説明する。コンセプトに合致するかどうかは、枠の内外と言うより、中心からの距離の問題だと。コンセプトとの照合は、濃淡やグラデーションで考えたほうが理に叶っている。中心に近ければ近いほど整合性は高い。離れすぎない努力が大切で、中心点の周辺で成り立つほど、芯は通るし、イメージは鮮明になる。さあ、答合わせの成否はいかに?
by 江副 直樹 2023-2-6 8:08