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挨拶の距離。

2024.12.18

出張時を除けば、毎朝散歩をする。眼前の百段階段を上がって、境内を抜け、後は気分の赴くままに、あっちへフラフラこっちへフラフラ。およそ30分程度の逍遙なのだが、ジョグのない日や週末は、少し脚を伸ばすことも度々だ。そこで面白い感覚を味わうことがある。

わが家のまわりや境内周辺では、だいたいすれ違う人とは挨拶を交わす。それがたとえ知らない方であっても、お互いなんとなくそんな気配が漂うのである。ところが、遠回りをして、道幅が広くなり、比較的交通量の多いルートになった途端、行き交う人との距離感が変わってしまうのだ。その空気感によって、挨拶する人の割合がそれとなく決まってくる。
日常と非日常の境界と言うのか、結界の内外と言うのか、相互の緊張感が微妙に変化している。極端な例を挙げると、過疎の村に暮らしているときは、パジャマで散歩に行っても支障はなかった。いまはさすがにそれは憚られる。こうした気分の有り様は、人口の密度とか、社会性の濃淡とも言い換えられそうだ。今回は、挨拶を巡る距離感について考えてみた。

草地を歩くのは近所が多いので、皆さんと挨拶。

遠くへ行けば行くほど、挨拶の機会は減る。

by 江副 直樹 2024-12-18 22:10 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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