ここから本文です

今度の正月で、僕は69歳になる。年齢だけ見れば、紛うことなき高齢者。正真正銘のじいさんだ。さらに翌年は、当たり前だが。70歳。古希。この僕が70歳とは!にわかには信じがたいが、間違いなくそうなのだ。その時僕は、いったいどんな風景を見るのだろう?

20代の頃は、30歳を超える自分が全く想像できなかった。しかし、いざ本当になってみると、意外にも新たな景色が見えてきた。体力は無情に落ちていくが、知識と経験は日に日に豊かになる。それ故に、若い時には思いつかなかったアイデアも湧いて来て、夢想すらできなかった未知の希望も現れる。若さを懐かしむことなく、その時々が最上と思えて来る。
こうなると、加齢に対するネガティブな感情は減っていき、ジワジワと怖いもの見たさが膨らんできて、馬齢を重ねることが妙に楽しみになってくるのである。やりたいことは増えこそすれ、減ることはない。となれば、衰えるに任せるわけには行かず、本来意に沿わぬ節制と鍛錬を日常化してしまう自分が可笑しくなる。年金をいただくのは、もうしばらく先。

通称赤紙と呼ばれる介護保険証も持っている。

by 江副 直樹 2024-9-24 12:12 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

by EZOE naoki

Archives

◎2006年3月 → 2010年8月