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10度に満たない日々が続いている。例年より低いらしいが、まあ年の瀬だもの。

寒くなると、早起きの勢いが少し鈍る。起き出して、やることはやるのだが、夜明けとともに飛び出すことはなくなって、陽が上がる頃にゆっくりと外へ出る。花を探すことはなく、ただぼんやりと歩いていくと、冬は冬の造型があちこちに現れる。

朝陽が織りなす情景をはじめ、意外と豊かな冬枯れの景色、取りあえず厚みを確かめたくなる氷、さらにそこいら中が結晶に覆われる霜など、目をこらせば切り撮りたい素材はたっぷりある。雪が積もった日は、きっと誰もがそうであるように、やたらとシャッターを押したくなる。通常の枚数の倍は撮っていると思われる。子供心はいまもそのまま。
今季、分母庵の周辺は2回の積雪があった。まだわずか数センチだが、下界住まいの方からすればびっくりだろう。南国と思われる九州も、ちょっと標高が上がれば状況は大きく変わる。山暮らしはそんないいとこ取りもできるのだ。 などと悦に入りながら歩き回る。道草ばかりの朝の時間。いいカットに出会えば、歩調はさらに軽くなるのである。

弊社は今日で仕事納め。10日までお休みをいただく。年末はいつもの温泉宿へ。

杉の小枝が。

山の風裏は雪が少ない。アスファルトに落ちた杉の枝も得も言われぬ佇まい。

蜘蛛の巣に雪。

生け垣と屋根をつないだ蜘蛛の巣に、風もない夜半に静かに雪が乗った。

雪の山茶花。

家の裏に何株かある山茶花はこの時季花をつける。そこに雪が降った。

何もかもが凍る。

山水の落ちる場所があって、気温が下がるとその周辺では氷の花が咲く。

by 江副 直樹 2011-12-27 22:10 
EZOE naoki

田舎を拠点のプロデュース稼業。その日々仕事雑感、問わず語り。

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