全体とは関係。
2013.12.6若干の寒の緩み。しかし、紅葉は次々に地表に落ちて、冬の足音は日に日に大きく。
プロデュースをするとき良く使う言葉に、俯瞰と客観というのがある。できるだけ対象全体を視野に入れること。可能な限り当事者の視点に縛られないこと。どのプロジェクトも、実現にはチームを組んで進めるが、メンバーにも折を見てこの言葉を投げている。
木を見て森を見ず。古人は、俯瞰の重要性を見事に言い表した。僕も頻繁に、部分の総体は必ずしも全体ではないと繰り返す。部分だけを作り上げて、それを積み上げていけば全体ができると考えるのは、幻想だと言い切りたい。自分の担当部分以外にまで目線を向けるのは面倒だ。これは人情だが、この配慮の有無が全体の結果に大きな違いをもたらす。
個々の要素は、関係をもって全体となる。部分だけにとどまるのは、この関係性を見落としていることに他ならない。この観点は、そもそもを意識しているか否かとも相似形を成している。プロジェクトの立ち上がりを知っているか、知ろうとしているか。ルーチンだけに汲々とするのは、部分にとどまることと同じ。ゆめゆめ、爪で拾って箕でこぼさぬよう。
今日からD&DEPARTMENT FUKUOKAで始まったちくご3DAYS。明日は僕もトークで。
by 江副 直樹 2013-12-6 22:10